当クリニックでは微量の精製塩や希塩酸の水溶液を電気分解することで得られる高い除菌効果を持った水を生成しています。

微酸性次亜塩素酸水とは

• pH5.0～6.5　（pH7が中性で数字が小さくなると酸性が強くなります）
• 有効塩素濃度　10～30㎎/L　（10～30ppmと同じです）

といった性質の水で、人の肌と同程度の酸性です。

また、次亜塩素酸水の特徴として有機物に触れると水とごく少量の塩などに分解されますので人体にも環境にもとてもやさしい性質です。

さらに、低濃度なので臭いもほとんどありませんが、十分な除菌効果があります。

いろいろなニュースでは微酸性次亜塩素酸水の新型コロナウイルスへの効果は疑問視されていますが、北海道大学の研究グループでの実験では次の結果が得られているようです。

• pH5.5、有効塩素濃度40ppmの微酸性次亜塩素酸水は新型コロナウイルスを30秒という短時間で不活化効果がある。

研究の詳細に関しては【こちら】からもご確認いただけます。（外部リンク）

いろいろな大学、研究機関などで新型コロナウイルスに対する次亜塩素酸水の効果について検証されているようですが、全く効果がないということはないものと思われます。（実際にpH5.0、49ppmでは20秒間で99.9％のウイルス減少が確認されています）
大いに効果があるが、どのような条件（酸性度、濃度、生成方法など）でどの程度効果があるのかを調べているようです。

微酸性次亜塩素酸水の新型コロナウイルス以外に対する効果は以下のようになっています。

超音波式加湿器の中に微酸性次亜塩素酸水を入れて効果を検証した論文が【こちら】で発表されています。

黄色ブドウ球菌・大腸菌を51㎡の部屋内でどれくらい不活化させることができたかを検証する実験です。

次亜塩素酸水の利用が危険だというニュースを最近よく耳にしますが、北里大学で微酸性電解水を噴霧することによる健康被害があるかどうかをラットを対象にして試験したものがあります。

1. 実験方法
   2つの1.82㎡のビニールハウスの中央に超音波加湿器を設置し、一方は微酸性次亜塩素酸水（pH6.0±0.2、有効塩素濃度54±1ppm）、もう一方は水道水を噴霧
   それぞれのビニールハウス内には雌雄12匹ずつのラットを飼育し、1日6時間、週5日、2～4週間噴霧。
    
2. 検査方法
   一般状態の観察は毎日、体重測定は週2回、2・4週間後に尿や血液検査、解剖による臓器の検査なども実施
    
3. 結果
   死亡するラットがいなかったのはもちろんのこと、一般状態に何ら変化は確認されず。
   体重変化・血液検査・尿検査などに関して4週間後でも水道水を噴霧したハウスにいたラットと有意差なし。
    
4. 考察
   通常10～30ppmで使用される次亜塩素酸水を安全性試験のため54ppmで使用したが、4週間噴霧後では水道水噴霧と比べて変化が見られなかった。
   超音波式加湿器では水容器内の微生物の増殖が問題となっているので、これを予防するために水の代わりに低濃度（10ppm）の微酸性電解水の使用は有効